• 体を傷めない抱っこの仕方:その1,腰痛編

  • 坂田雄亮

    京都オステオパシーセンター オク治療室 代表

京都オステオパシーセンターOQの坂田です。

 

私の奥さんも3歳と1歳の兄弟の子育て真っ最中なのですが、抱っこによる腰痛や肩こり、手首の痛みをたびたび訴えてきます。

 

治療すれば症状は改善するのですが、抱っこは毎日のことですし、大きくなっても「だっこ、だっこ〜〜」とねだる長男まで抱っこしていると、どうしても症状がぶり返してきます。

 

オク治療室にも多くの育児中のお母さん達が来院され、その度に抱き方のアドバイスを求められ、お教えさせて頂いていておりますが、なかなか基本的なことができていないように思います。

 

 

そこで、今回はシリーズで抱き方とそこからくる症状、そして改善方法などをお伝えしていければと思っています。

 

第一回目は最もポピュラー(?)な抱っこによる腰痛の原因と抱っこの仕方による改善方法についてです。

 

まずは下の写真を見て下さい。

 

DSC_4400

 

 

よくある抱き方ですが、上体(腰)を反らせてお腹あたりに子どもを乗せているため、非常に腰に負担がかかります。

 

筋肉は弛緩して、楽に感じる人もいるかもしれませんが、その代わりに腰や股関節、骨盤の靭帯に負担をかけてしまいます。

 

抱っこされている子どもはお母さんのお腹に乗っかって楽なように思われるかもしれません。

 

しかし、ご自身がもし、70〜80度の板の上に乗せられているとしたらとても居心地のいいものではないとご想像いただけると思います。

 

(写真の我が次男ワビスケも何だけ首のあたりの収まりがワルそうです…)

 

そして、次におすすめの抱き方です。

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腰は自然に伸ばし、肩から子どもの重さを足に伝えるようにイメージして、下半身から足裏を通して地面に子どもの重さを預けるように抱っこします。
この抱っこの仕方をお伝えすると、「腕に負担が増えそう」「子どもの乗るところがありませんよ」と仰る方もおられます。

 

体軸・体幹を立てると自ずと子どもの体軸も立つことになり、体を支えるために本能的にどこかに掴まろうとしてきます。

お母さんの負担を減らすために、お子さんにも手伝ってもらえばいいのです。

 

お子さんにとっても、この抱き方のほうが頭部が安定し、気道が確保され、楽に自然な呼吸ができますので、お子さんの姿勢や様々な発達にもいい影響が出ると考えています。

 

下のお猿さんの写真を見ていただけると、より良い抱っこの参考になります。

dambulla01お母さん猿のお腹にしっかりと仔猿が抱きついていていて、お母さんはとてもリラックスしているように見えます。

 

dambulla04

 

ほら、高くジャンプしたって、凄い安定感ですね!!

 

私達は猿ではありませんが、人の親類には違いありません。

お猿さんの写真はスリランカに魅せられてよりお借りしましたm(_ _)m

 

 

是非とも一度お試し下さい。
次回は悪い抱っこの仕方がお母さんにもたらす、内臓(消化器)の不調についてです。

もうちょっとオステオパシー的な感じの説明になると思います。

 

 

この記事の著者
坂田雄亮 京都オステオパシーセンター オク治療室 代表

京都市中京区でオステオパシーという治療法を行っています。 「症状を治療するのではなく、その原因を考える」ことをモットーにしています。 オステオパシーを中心に、整体やカイロプラクティック、運動療法など様々な視点から治療とアドバイスを行っています。